狂ってゆく世界
最近の経過はさて置き,心に響くことを暫定更新する今日この頃如何御過しでしょうか?今日はしがない爺です.
<ドキュメンタリー>
アメリカの州兵がイラクに派兵されるまでを画いたドキュメンタリーを見て.
かつて軍事的狂気に満ち溢れた大日本帝国を屈服させ,
夢想的ともいえる平和を追い求めた日本の形成へ大きく影響を与えた国家,アメリカ合衆国.
かつて日本では赤紙という名で国民の多くが兵隊として派遣され,それを国旗と国歌とバンザイで見送った銃後の人々・・・.
現在,州兵の併合という形で多くの国民が国軍として併合され,神の祝福を受けたアメリカの歌と国旗で見送られていく・・・.
ある牧師は「神が与えた試練だ」として戦場に向かい,
ある残された妻は「ニュースは見ない.政府の良い発表だけ聞くようにしている」と夫の帰りを待つ.
あどけない青年も,妻を残した若い夫も,子供を残した中年の夫も,3ヶ月程度の訓練でイラクに旅立っていく.職業軍人ではない一般市民の彼等が.
白人の神に率いられた大国と,アラブ人の神に率いられた小国が,神と神の名において争う地へ.
大国が振り下ろした拳の細胞一つ一つが彼等であり,拳の細胞が破壊されることを拳は意識することは無い・・・.
派遣される州兵の装備車両は1950〜70年代に配備された物.
防弾装備など付いておらず,クウェートで廃材の鉄板を利用しての応急処置的防弾装甲を自分たちで作成している.
まるで,まるで昔の日本を見ているようだ・・・.ハイテクのロケットと,旧世代の車両と手作りの簡易装甲が同じ軍隊に共存している,まるで性質の悪いSFのような世界観.
故郷で無事の帰還を祈る黄色のリボンは,まるで千人針のようだ・・・.
あぁ神よ,本当の神が居るならば,何故に神と神は争い,そして人間の血が流されるのか?
神の血が流されるのではなく,神の言葉を唱える人間が流す血は,生贄の山羊なのか?
それほどまでに信徒に血を求める神とは,どれほどまでに偉い神なのだろうか?
一度は人間が政教分離で否定しようとした宗教は,今でも世界の大国と小国に色濃く影を落としている.