<続・増田寛也総務大臣>

昨日の記事で増田寛也総務大臣の事を取り上げたが、
この大臣就任について父親と話したときの内容が面白かったので書いてみる。


父親の読みでは、
この大臣就任は、次の衆議院選挙への布石ではないか?と。
増田は知事の時代の3期目の選挙の頃から、民主党小沢一郎との不仲説があった。
そして4期目への出馬は見合わせたわけだが、その時も小沢は、続投は無い、との主張であった。
そういったなか、知事を辞めた後は地方分権改革推進委員会委員長代理という肩書きで、
活動主体を東京へと移したわけだが、このポジション自体を政府(自民党)寄りだと。
こういったことからも民主党との決別が大きく見えるわけだが、
更にこのタイミングでの大臣起用は、2つの意味があるのではないだろうか、と主張している。


1つ目は、岩手県での自民党の票基盤の強化。
今回の参院選では、県内でなんとか自民党が守っていた鈴木俊一衆議院議員の基盤である岩手2区でも、
ことごとく得票できなかった。
この基盤が揺らいだ原因としては、
達増拓也が事実上の増田の後継者として認識されていたこと。これは増田自身が当初、小沢一郎の全面支援を受けていたことによると思う。
さらに、達増が選挙戦の序盤から、岩手2区である県北と沿岸を対象とした地域振興政策を公約として掲げていたこと。
これにより県内の情勢が、民主党というよりは達増拓也に対して非常に好意的に動いたために、
結果的に民主党の基盤強化に繋がったためであるが、
これを県内で挽回するには、増田寛也の12年間で積み重ねた知名度は非常に美味しい。
そもそも鈴木俊一すら次回の選挙では、当選が怪しいほどだから、県内での集票強化は大きな課題な訳だ。


2つ目は、県庁所在地を含む岩手1区での増田寛也衆院選への立候補だろう。
小沢民主党の勢いを弱める意味では、小沢一郎のお膝元で民主王国である岩手県において、県庁所在地を含む選挙区を獲得できれば、大きな意味がある。
前回までは新しく知事となった達増拓也が岩手1区の衆議院議員だった訳だが、
知事に当選したことにより空いた席には、民主党の新人である階猛(しなたけし)という人が、参院選との同時補欠選挙で座ることとなった。
しかしながらまだまだ新人で知名度や実績が少ない人なので、この選挙区に増田が出馬したら、当選する可能性はかなり高いのではないか?と。


さらには、地方・都市格差是正担当、地方分権改革担当ということから、
ここで着実な実績を残すことが出来れば、もともと知名度の高い北東北3県での集票効果も期待できるだろう。


そんなことを私の父親は考えていたようです。
言われてみれば、確かにナルホド。ありえる話だ、と。
つか、父親の深読み具合に脱帽してしまうわけです。やっぱり伊達に父親じゃねぇなぁと。
まだまだ私の知識や経験では、ここまで深読みできななぁと、感心してしまう訳です。