届かぬと・・・・

届かぬと解かっていてもどうすることも出来ない思いを抱えながら人間は生きていくのだとしたら、それこそ生きていくことの苦悩のようなもの。
端的に正確に表すとしたらそれは嫉妬。
自分との比較の中で、あらゆる面での差に対する嫉妬、羨望。
とても意地汚く、とても浅ましいことだと解かっていながらも、
好かれることも出来ず、ただこの思いだけを抱きつづけ、
消化することも出来ず、ただこの思いだけを抱きつづける。
そんな自分に自己嫌悪を抱きながらも、それでも好いてもらいたい人のことは諦めきれるはずも無く、只行き場の無い滾った思いを抱きつづけるだけ。
それをぶつけようモノなら、それこそたちどころに相手が焼け死んでしまいそうなほどに滾る思いを、行き場も無く心に溜め続け、それでもなを、
私は諦めきれずにとてもとても愛してゆく。
まるでもう無間地獄のような。
時と空間の全てが私の敵のように、立場・環境全てのものが私に対して不利に働きかけ、それを言い訳にしている自分の心根に又絶望を重ね、
尽きることの無い地獄のループに落ちつづけ、落ちるに従い熱を増してゆくこの心。
やがてそれは自分を焼き尽くすほどに巨大化し渦巻き燃え盛る。
私が欲しい暖かさは、紅蓮の業火ではなく、
只の一抹の、それこそ少しの暖を取れるような、小さな焚き火程度でよかったものを、
私が今手にしているものは、自分の身さえも妬き尽すが如き、烈しい紅蓮の業火。

全てが灰になったとき、私は何処に居るのだろうか、
全てが終わってしまった時に、私は何を持っているのだろうか。

只相手にも私と同じ感情を求めただけのこと、
只それだけの事なのだと、割り切って行けるほど器用でもなくて、
只只何時も足掻きつづける程度の存在しかないんだと、
認識するだけのことなのに、
それは悔しく、私は・・・・

この気持ちいっそ折れてしまえればどれほど楽に生きていられるのだろうかと何度も思いその分だけ辛くなり

どんどんどんどん

貴方に恋し愛し破れ迷い又恋をする。・・・。…
吹っ切れぬままさまざまな現象が私の周りで起き、
又私は道を見失う。

行き遅れ道を見失った爺の戯言なり・・・・・・・。